Specialty Coffee gita

BRANDING / CIVI / ADVERTISING / PACKAGE

2015

秋田県湯沢市にあるスペシャルティコーヒー専門店「cafe gita」。法人設立と横手店のオープンを見据えてブランドシンボルマーク開発をはじめ、製品パッケージ、立ち上げ当初の販促物全般のデザインを担当させていただきました。オーナーの田村社長が世界各地のコーヒー農園を巡り、オリジナルロットの買い付けに出向いた旅先で、見つけては無意識に集めてしまうという鳥のオブジェや絵画のコレクション。gitaらしい空間を表現している要素のひとつですが、その中でも田村さんが強い憧れと思いを寄せているのが、熱帯林に生息する世界で最も美しい鳥と言われる「ケツァール」です。田村社長がいつか出逢いカメラに収めたいと願っている鳥で、コーヒーの産地でも有名なグアテマラの国鳥は、自由の象徴でもあります。ケツァールの美しいシルエットをモチーフにしながら、シンボルとして際立ちgitaであることを一目で認識させられるシルエットで表現させていただきました。gitaという場所が、個性豊かで美しい鳥たちの宿り木となりますように。想いの込められた一杯のコーヒーが、日々の暮らしを豊かな香りで包み込んでくれるでしょう。

大切な人に感謝の気持ちを込めて贈るギフトに相応しいパッケージとは。手触りや風合いを損なうことなく素材自体が耐摩耗性に優れている点で、気泡紙と黒気泡紙を採用しました。外箱上面には、森に囲まれた小さな焙煎所の雰囲気を伝えるために、木立の隙間をイメージした型抜き加工を施し、強度を持たせることと、異物混入を防止する目的で透明なフィルムを全面に貼り対策しています。開封時にさりげなく気がつくような黒箔のワンポイントロゴは、コーヒーがごく自然に、日常生活の一部に溶け込んで欲しいという田村社長の思いと遊びごころを表現しています。ドリップバックはシンボルマークを際立たせる質感の高いマットブラック包材との組み合わせでシンプルに仕立てています。日々真摯に焙煎したスペシャルティコーヒーがあくまでも主役であり、その世界観を包み込むのに相応しいパッケージを目指しました。

横手駅前のホテル内にオープンした「cafe gita yokote」は、老若男女問わず地元に住まう方々、旅客、ビジネスマン...あらゆる人が羽を休める憩いの場所。子どもたちを含め、まだコーヒーに触れたことのない人々にも、一杯のコーヒーが日常を豊かにしてくれる事を柔らかく伝えたいというテーマのもと、絵本のような親しみやすいイラストと分かりやすいストーリーで綴るミニパンフレットを制作。手書きの雰囲気を引き立て、手触りからもぬくもりを感じるように用紙はアラベールを採用しました。

Client Direction & Design Illustration Photograph

gita Inc. 峯岸 和男(carabina inc.) 藤嶋 育枝(carabina partners) 田村 寛維(gita inc.)