carabinano_004

2023/02/02

こんばんは、カラビナ代表の峯岸です。

最近このライフログが意外にも好感を持って読まれていることを知りました。SNSと違い「いいね」やフォロワーのような「数」のものさしがない世界で、ごく自然に自分の言葉で綴れていることで伝わるものがあるのかも知れないなぁと思えて、なんだか嬉しくなりました。ありがとうございます。

ちなみに余談ですがジャーナルの中で「carabinano_000」というタイトルで綴っているのが、日々の感じたことのライフログです。このタイトルには2つの意味を含んでおり、ひとつは「カラビナの」という自分たちのメッセージを伝えようという意味、もうひとつは“nano”という1o億分の1を表す単位であることから、自分たちを形成しているちっぽけな世界観やらしさを綴っていきたいな、という思いを込めて「carabi“nano”」と名付けました。

 

さて、1月があっという間に終わってしまい2月に入っていました。あまり時期的な繁忙期というものがないカラビナですが、

新年度に向けて販促のためのコミュニケーションツールの依頼が多く重なる時期に差し掛かりました。デザインする上で「クオリティと時間の掛け方のバランス」は永遠のテーマですが、これはどれだけたくさん「生みの苦しみ」を経験し、深く悩み考える鍛錬をしてきたか、ということに大きく比例しています。要するに無駄に遠回りだとか思っていた経験は無駄ではなく、無限に広がる想像の範囲を絞る「引き算」的な考え方を、知らず知らずに身につけているということであり、「想像する引き出しの数」の深さと多さが大切にするポイントを捉える嗅覚を育み、結果的に作業の効率を高める事につながっているということにつながっているからです。

 

デザインする上で一番大切なのは「どっちを向いて仕事(デザイン)をしているか」だったりします。例えば自分が依頼する側の立場なら…..「どんなデザイナーさんと、仕事をしてみたいですか?」ということです。もちろん人それぞれ状況や好み、考え方があると思いますがもしアイデアに行き詰まったり、モヤモヤした気持ちになったときには、デザイナーとして今の自分の「立ち位置」を客観的に見つめ直す機会をつくると気づくことがあるかもしれません。自分が知る限られた範囲ではありますが、魅力を感じたり尊敬できるデザイナーさんの多くに共通して持ち合わせているスキルとして、客観性を意識できていることは間違いない要素かなと思います。依頼主が自分のデザインを信頼してくださり、感動してリピートしてくれる。そんなことを考え、自尊心による豊かな感性と自信、自制心によって現状に自惚れることなく、貪欲に研鑽を積む姿勢や態度のバランスを取れるような方は、きっと世の中に必要とされるデザイナーになれるのではないかと思います。ちなみにこの答えのないデザイン領域が気になり、高校の3年生からデザイン予備校に通いはじめてから今日までの28年間、ずっとそんなことを変わらず意識してきたので、あながち的外れではなく、基本・普遍であることを経年が裏付けてくれているのかも知れません。ちなみに「向く」とは、相手に合わせることではありません。相手とその先を想像し真摯に向き合うことだと思います。解らないことを解ったふりをするのではなく(「無知の知」(ソクラテス哲学を特徴づける有名な言葉。自分がまだ無知であることを自覚できていない、まだ知らないのに知っているような勘違いをしているよりは、同じ知らないでも、自分が知らないと自覚している分だけ、優れているということ)、たとえバカだなと思われても理解できるまで掘り下げて聞く勇気と、ふわっとした部分を明確にするセンスが磨けたなら未来は拓けるのかもしれません。